よいくらし

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25歳からスノーボードのために山篭りをしたお話③

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nomvey.hatenablog.com

 

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nomvey.hatenablog.com

 

山篭り2年目の冬

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待ちに待った2年目の冬が来た!

パークもできあがって、でっかいキッカー(ジャンプ台)もオープンした

 

そのキッカーを見上げて生唾を飲む

 

ゴクリ・・・

 

でかい、怖い

 

15メートルは飛ばないと越せない台である

リップ(飛び出すところ)の角度がキツく感じる

打ち上げ系のキッカーだ

ランディング(着地点)はリップより2メートル以上の落差がある

 

このサイズは越すのがやっとで

回したことがない(怖くてスピントリックしたことがない)

だが、今年はここで720回す!

 

目標を再確認してやる気をみなぎらせた

今日は曇ってるしまだこのキッカーに慣れてないし

何本か飛んでイメトレに徹することにして

次に晴れた時に、このキッカーで回してみよう

そう考えただけで手に汗を握ってしまった

 

挑戦

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そして、その日は来た

空は青く、雪の状態も自分のコンディションもイイ

その日はローカルや常連の人たちが少なくて

キッカーも空いていた

ルームメイトはバイトなのでオレは1人で滑っていた

 

挑戦するなら今日だと思った

落ち着いて、冷静に、自分ならできると信じて

 

まずは1本ストレートで飛んでみることにした

ビビってフラット落ちは避けたい

かといって飛びすぎると最悪だ

ちょうどいいスピードを意識して

アプローチする

何度飛んでもその日の1本目はかなり緊張してしまう

緊張感に負けないように集中した

 

シュバッ

 

思い通りにインディーグラブがキマり空中で安定した

着地もちょうどいいあたりにピタリとキマった

 

よっしゃ!いい感じだ!今日こそ回してみよう!

ハイクしようかと思ったが、イメージを高めるため、決意を揺らがせないために1回下まで下ってリフトで戻ってきた

 

まずは一番得意なB360で挑戦してみることにした

このキッカーで回すことができたら、オレはもっと自分を誇れると思った

イメージを固める

緩やかに右、左とカービングしてアプローチ

飛び出す場所は真ん中より1.5メートルくらい左にしよう

心臓はバックバクだ

真っ白になりそうなアタマを落ち着かせて成功のイメージで塗りつぶしていく

これまでの練習でうまく行った感覚を、すがるように思い出していた

自分の準備ができるまで5分くらいかかったと思う

 

行くと決めてアプローチ

スピードが上がっていく

イメージ通りのラインと体勢でリップに向かっている

 

シュバッ!

 

割といいタイミングでリップを蹴り出せた

ノーグラブで体をヒネる

270くらい回ったところで真正面にランディングが見えてくる!

いい感じだ!

最後まで気を抜かずに着地

 

ザシュッ!

 

ちょっとテール寄りの着地になったけど、こらえられた!

メイクった!

回せた!

やったー!

 

アドレナリンが出まくりだった

着地の直後に下の方から

キャーとかすごーい!とか聞こえた

え?オレの事?マジで?

仲間内で盛り上がって騒いでいたのがたまたまタイミング良く聞こえただけなのかも知れなかったが、勝手にオレの事だと思うことにした

こんなに怖い思いを乗り越えて挑戦したんだ

それくらいの勘違いはしたっていいだろう!

 

とにかく今はこの喜びを噛みしめたい

人気のないコースの外れまで突っ切って

周りに人がいないことを確認してから思いっきり叫んだ

 

ウォー!やったー!やったぞー!

 

目標のF720が回せたわけではない

まだB360が1本うまくいっただけだ

それでも、このキッカーで回したという事実が

オレに最高の達成感をもたらしていた

今夜は宴(うたげ)だ!とか考えて

ルームメイトにどうやって話そうかワクワクしていた

 

緊張感から解放されて膝がプルプルしていた

興奮がなかなか冷めなかった

 

今思い返してもその喜びは他では味わったことない種類のものだったと思える

オレのスノーボード人生で一番想い出深いエアーだ

 

その夜、浴びるほど酒を飲んだのは言うまでもない

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つづく!